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就職活動において不利と言われる第二新卒は、歯科衛生士という職種にも当てはまるのでしょうか。ここでは歯科業界の現状を踏まえ、歯科衛生士の転職を成功させるための考え方や抑えておきたいポイントを解説します。
歯科業界に限らず求職数よりも求人数が上回る「労働者売り手市場」の今、第二新卒であることが不利に働くことはまずありません。「職歴が浅いことが転職の不利になったらどうしよう」「すぐ辞めてしまうという印象をもたれたらどうしよう」と不安に思われるかもしれませんが、むしろ、経験が少ないことは新しい技術や知識を吸収しやすいという利点になる場合もあります。
第二新卒の歯科衛生士が持つ「教えやすさ」と「成長の可能性」は、多くの歯科医院にとって魅力的な点です。特に経験が2、3年程度あれば、社会人としての基本的なスキルや患者対応は身についていると考えられるため、採用する側もあらためて指導する必要がなくポジティブな要素になるケースも。歯科医院によって仕事内容や顧客層・環境などが異なるため、いろいろな医院で経験を積むことはスキルアップにつながると捉える採用担当者もいます。
歯科衛生士の転職市場は、第二新卒であっても不利にはなりにくい状況と言えるでしょう。それぞれの医院が新しい人材を求めており、その活躍に期待を寄せているのです。
採用面接において避けては通れないのが「退職理由」の説明です。特に第二新卒の場合、「なぜ早期に退職したのか」という疑問は面接官の頭の中に浮かぶはず。この疑問に対して説得力のある説明を用意しておくのは、非常に重要なポイントです。
具体的な状況を伝えて面接官の理解を求めましょう。前職の否定や批判になるような表現は避けて、その経験が自分にどのような影響を与えたかを客観的に説明することが重要です。自分の反省点も交えながら伝えると、その反省を次に活かしてくれると受け取ってくれやすくなります。
前職での体験を踏まえて、将来どのような歯科衛生士になりたいのかを繋げて語ることで前向きな印象を与えられます。腰掛け気分で就職するのではないことをしっかり宣言する意味でも、「こんな歯科衛生士として働きたい!」と伝えましょう。
仕事内容が原因であった場合も、前職に対する不満を口にしてはいけません。前職でどうだったかよりも、次の職場でやりたいことや学びたいことに重点を置いて、ポジティブな伝え方をしましょう。前職の仕事内容に触れる場面もありますが、その際には経験したことや学んだことを簡潔に述べるようにします。
「前職でとある経験の中でこんな課題を見つけ、課題を解決するために退職した」というふうな文脈にすれば、悪い印象を与えずに受け止ってもらえます。
【回答例】
「前職では、実践を中心に患者さまとの関わり方を学んできましたが、予防で来院される患者さんが少なく、歯科衛生士としてのスキル固めの必要性も感じていました。
貴院では予防診療に力を入れて取り組まれていると知り、あらためて基礎から学びたいと思い応募いたしました。」
人間関係が原因で退職してしまった場合、自分の主観が入りやすくなるため、特に伝え方には注意が必要です。たとえ前職のスタッフや歯科医師に問題があった場合でも、転職先の採用担当者がそれを知る余地はありません。
あまりにも主観的になって伝えてしまうと、「この人は周囲の環境に不満を持つタイプなんだな」というマイナスの印象さえ与えてしまいます。
人間関係を理由にする場合には、個人の攻撃にならないよう注意し、前向きな内容に言い換えましょう。第三者が聞いても納得できるよう、客観的な理由を添えるのがポイントです。
【回答例】
「新人指導の担当者が決まっていない上、診療時間開始から終了時間まで患者数が多く、かなり忙しい環境でした。そのため、落ち着いて質問できなかったほか、質問をしてもなかなか教えていただくことができませんでした。」
残業が多いことや休日がなかなか取れないなど、勤務条件や労働環境が原因の場合、直接伝えてしまうと、採用担当者に「楽に働きたいと考えている」「仕事より休みのことを考えている」といったイメージを持たれかねません。
ただ前職の不満を述べるのではなく、転職して「より仕事に前向きに取り組みたい」という姿勢を上手く伝えることが大切です。前職のことにふれる際は、事実のみを簡潔に伝えましょう。
【回答例】
「前職は残業が多く、体力的にあまり余裕がありませんでした。仕事とプライベートにメリハリをつけて働くために、週に1度の習い事にも通っているのですが、シフト調整の希望がなかなか通らず休みたい曜日に休めない状況でした。
そのため、終業時間の早い貴院への転職を希望しています。終業後にゆとりができたら今まで以上に習い事や勉強に取り組み、認定資格の取得にもチャレンジしたいと考えています。」
転職活動では前職での経験を踏まえつつ、自分が本当に求めている職場環境を見極めることが重要です。具体的には、仕事内容・人間関係・教育体制など、自分にとって優先度の高いポイントを明確にしておくと、クリニック選びに役立ちます。
面接や見学の際には、事前に作成したチェックリストを活用すれば漏れなく確認できます。「清潔な環境が保たれているか」「スタッフ同士はどのような連携をとっているか」「医師の患者に対する対応は?」など、特に前職を辞めるにいたった理由に関する項目は、必ずメモしてチェックしましょう、
第二新卒であることは決して不利にはなりません。多少なりとも社会経験を積んだことが、新卒者よりも有利だとポジティブに考えて転職活動を乗り切ってください。